二乗千年

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2019-01-01から1年間の記事一覧

2019-12-01

襖も砕ける真空にコルセット巻く水銀吸う窪みが鐘楼を裏とす町内会を無機質に這う己のコピー人間プラレール化計画を命じよ螺旋闇は渇望を光らせて割る口のぬるさ冷凍されこの世と決別する革紐実がなり人がなる木謎めく井戸はふたつ正弦波に苦闘の缶はちきれ…

2019-10-21

空間に森の圧迫のみ移す野辺に錠剤一個ずつ段をなしテレキネシス放送開始のアナウンスいつまでも団地に水銀に浸され脳は馬の庭天使の巨大な輪三つ縦に川を匿う暗い部屋包丁で暴くリボンの夢黒衣の男女しかと群れ川底の底たる電線広がり垂れてくる曇天の糊民…

2019-08-25

空爆の夜を浴びうねりだす麦秋呪縛に咲く花鮮やかに予定して肉体美の髄であるつもり泥は苦く真意ほど離れて聳え立つ鉄骨旅終わるぬるいタケノコの姿を見てカナで刻む下流の鞠は生きていると空適当に色濃く情緒を走る電報軍用機の捩る余地からコーラス隊シャ…

2019-06-23

呪の解かれた雨天の脳裏に咲く閉所満天に地獄絵図敷き奏でる皮膚星の春に柘榴と無花果を回す自明の壺は山の中に孕ませておく出土して殴り書きのメモ貫く湯気霧の町鏡を低くして越える杖で割るコウモリのひとひらが先バス沈む上流下流に同じ刀居間に再び表札…

2019-05-16

椅子をゆすぐ穴の底しかし地上である予期の中に根が天を向く花もあり歯を差し込まれた鳥体中で噛む空の青誰にも墓石を担いだ記憶があり水噴くメキシコから遠くラジオを壊す歌たちどころにすべてを理解して寝る山羊煙を不確かな日に寄せて割る狩人よ嗜虐の円…

2019-03-03

列を乱す茄子に無用の唾を飲む馴染む空と道に噛まれ老一点自答絞られて水に閃く闘牛士机にも下があった今は野にある石飼いの倅の爪ばかりよ布団の山語り部に鍋繋ぐ砂漠までの鎖拉致に揺れる風鈴を天袋は病む天の天たる量黄も然り機神起動陶器の壁に鈍く息漂…

2019-01-21

角砂糖を報告で満たす結社の通路定規は処分可能水で薄めてポストへ舌の位置に石段付けカスタネット打つ浮遊物は春を明るく妨げる曲傷として鳥裏返す下も空シャベルで人工ダイヤ混ぜる音か光か腰は真紅の猫広くなり街に物陰造る歯並びと同じ多産の窓を噛む犬…