二乗千年

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2009-03-01から1ヶ月間の記事一覧

2009-03-25

肋骨のあたりに箸を立てて寝る 裂けた鍵であれ空で光を見てきたのだ 林ぐつぐつ煮え始め尽きぬ噂話 木星から霧吹き出し肉眼役立つ (ここから2009年) 中州凍てつく音凍てつく度鳥の形 暮れ返す雲の翳りに坊の膣 花束を吹き消す肺膨らみ透明 女の列一旦は囲…

2009-03-24

エジプトの風鉛筆で鰓と書く 懐の穴を出る手にぬくい石 光トロリと星から溢れ出シーソー傾く 私物の針溜まる溝へ預言書引き裂く 別れの車輪が突き出す化石の御者割って 氷柱刺す枝擁して紙破く筆圧 後退った場所の透明に刻む目盛り 廃棄される万力の夜は宝石…

2009-03-12

うたた寝の顔にかぶせる本身体が透けてゆく 断面を読み取るつてに黒い足 草浴びて頬を打つ軽トラの荷台 誰もいない鏡の中の薄い紙 関わるための屈伸後頭部には鈴 月の陰になる槍月の方へ伸びる 木の葉潤みだす森の奥から凝視 耳は二つ目の口土壌を転げ回る …

2009-03-06

カタリと雪平大嵐も煮るつもりなのか 穴ぐらから砂塵へうねる腕の跡 水を吸う滝よわたしも二枚舌 着ぐるみを脱ぐ風船ら手紙揺らし 微温い海が濡れている小さな町の鐘 灰を積む花壇を少しでも高く 呼吸で呼ぶ遠く悲しい貨物列車 芋蔓に錆びた鉄絡むわたしだ …