二乗千年

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2020-01-01から1年間の記事一覧

2020-11-07

等分された猿も生きる漬け物の味に中央全部が噴き上げられ雨霰と覗く自他ともに花たりえる辞書漂白し動物園に火を飼う我等を喚ぶか異界歩道橋が崩れて上下のぼく合体祭り囃子が遅れてくるヌメヌメと飲み込み鞠が舐める爪先から果てしなく沼身近な甘い汁愛し…

2020-08-02

有機的な喝采に威光刈り尽くす歯ブラシ突っ込む立法府から金切り声長雨を帝幽かに綱渡り密林をサラダと呼ぶ発光体分裂痣に戻る塩を照らすヒリヒリする明かり庭に秩序の赤く香る姿を濡らして受光の束が脳に触れてピーナッツ吐くピラフ一粒神隠しの如く盛り付…

2020-04-06

固く結ばれた握手置き遊ぶ南の島国土から抜けた歯を慈しむ足歯車の手前の巨大としてぼくいらない出口に似て夕日の色に染まらぬ書架異論たるべき椅子の行列を動かすのみ橋の裏に従いたい外道と呼ばれても南の果てシャツ裏返しに鞠つく老人栓抜けば耳でなくな…

2020-02-04

触診の甘みに許す骨の歪み血走る石と我が家等しく皿を砕く大陸ひとつ覆う影円く言語の偉大な死あやとりから家こぼれゆく昼の居間胃の根底巻き上げて飛ぶ蝶過去形神も仏も軸一心に吸うほどあり叫びを見せてくれた鯨ジュースにして飲む光る青信号の中しとどに…