二乗千年

ꂭꄨꂻꋅ

2012-12-12

鳥よ鳥ならば鳥らしく羽撃くことも出来るのか

愚かな鉄は綺麗だ廃墟においては負

電卓は足す老人のいない日々

禁句に満ちた広場を焼きにやってくる午後

雪に悶える風鈴が待っている刑期

窓に懐く明かり二手に死期爛々

生活不変を鏡に企む生き灯籠

休み休み救う蛇を口元に刷る

エコーの終了甲高く空砲で脅す

浮く鰭での隔離は奥行き手足伸び

文体ふくらむゴムボートに着て間もない服

醜態には角度がある初期衒い衒う

濡れたコンクリートが剥き出し童謡枯れる

願いもなくただ空しくあれ火葬場の如雨露

肯定ありきの寿司明るく電話鳴り止まず

火力発電所でカラフルに西装う

マシュマロ冷めてゆく情報番組の光

死ばかり囁く星欠けたばかり貝のもとを

巻き戻しで生き返る猫の肉じゃらす

雨でゆすぐぼくの口の中の透明