二乗千年

ꂭꄨꂻꋅ

2011-12-30

ユーフォーが血の風連れていく地鳴り

今月にそっと来て卵を割る

屋上に聞いてない動かない鹿がいる

仕組まれ他殺体は脳天でノート指す

千年の思念の底に酸素ボンベ

一縷の縷で縷縷縷縷と垂らす晴れの死滅

木霊朧に聞く鰹節を削りながら

浮かぶ手招きわたしも蝶もどこかおかしい

光ファイバー束にして重箱蹴飛ばす

逃げるトカゲの通り道で紙湯がいている

ピアノの裏地は十の位ヨーヨー繰り上がる

エキス化した白馬除隊の砲弾受け

漆喰塗り重ねて分離する誕生

森が泉の中に訓示として垂れる

神の留守に稚魚浮く撃ち殺されたくて

遊ばず立ち尽くす子供が二重性としての昇降機

猿の頭骨の勃興ボルネオ島にて

寒い裸へ眼球ほどの小さなガーゼ

はだいろチューブをねじ切り火球と化すガガーリン

物騒に大河が霧の外へ出る