二乗千年

ꂭꄨꂻꋅ

2010-05-04

着物が冷たい随分遠くに靡く笹舟

壁焼いて嘘はお嫌いでしょうから

吹雪き明けて紙の破れ目に靴底合う

打ち伏して銀の祭りの幅を書く

シャツ山吹内部に柳として背骨

歩く牛の波紋で倒壊する家屋

深層心理に箱空けているそこにメロディー

ミを場所にファを暇にして食事する

床下から無垢の鯨致命傷撫でに

水汲んで白身を茹でるまで眠る

まな板にうなぎのそら似を断つやつれ

糸は無力だ枕ではない足が足が

焚き火目指す鳩は大砲より放たれ

園自体が出来合いで舞い散る裸足

助からない舟の真上にぬるい舌

濃霧に舗装面製人体ご祝儀持つ

魂直方体であれば四方からひと通る

僻地の土を篩に箸擦り合う陰で

ラオス郊外腐る毛布が人乗せて

薄気味の薄さに群れる子々孫々