2010-02-23 2010-02-23 歯牙前方に連鎖の真っ只中に在る 薄い台本第三者以外ガラスケース 滝をさする晩年二次的には煙 街の低温を嬲る風屋上から胡椒 葡萄からギリシャへ蔓で咎を貸す リスが降る無人の劇を見る無人 朝の来ない聾学校で渦を聴く 裏返した靴下を裏返って履く 食肉が先に漂う未明の運河 刀の昼百世紀して紙一枚 あすあしたのどちらかへ吹くカラーポール 熊で覆う盆地に星として遂げる 朽ちる音へ出した舌の色に眠り受領 館何度も内側に折られ九時が長い 子供が笛で吹く幻に沼から助走 夜だ気付かないでおこう 海が滑る草原に針状の娘 細菌みたいねこの島々シャツ靡かす海女 ウレタンの角を熱している電話 千の裸体を隔ててカニのうまい部分