二乗千年

ꂭꄨꂻꋅ

2010-01-26

連綿と手摺が絡めとる野菜

ここに積み木を無力だ交響曲が光る

絶滅種を飲み込んで羽化する国道

漠然と雲であるため昨日は雨

針を抜く母一塁に二人いる

頬と海へ同時に触れる大きな泡

霞む駅舎末端では酢を垂らす

失意のまま壷の紋様に巻かれて外

雪深くて下車 泥の行方を頼む

儚む壁が近い凹部である劣情

バラ肉に喚く友から二百グラム

分度器は傾く分度器のために

象ゆく湖底先々でダイナマイトの炸裂

巨大な仮装の中酸素の手前で跳ね返る

実に無実月明かりが行いと化す

病棟音もなく吹き抜ける白鳥の首

外傷と連なる家に賭けて帰る

嗚咽する喉を巨木の根が行き来

鉄の櫛がまっすぐ伸びて数億人

支柱と重機互いに引き合い円環残る