二乗千年

ꂭꄨꂻꋅ

2009-04-13

草に指をかける銃口は夜全体

流れ星蝋煮ることも正しくあれ

水筒に長い鳥の尾入れ花の日

もといた宇宙を囲むチョークであった粉

いくつかの苗は破裂し成層圏

布の端に蛇住まわせてワープする

血脈に谷を当て置き手紙する

轢かれたマフラー行きも見た首携えて

遮断機に合わせて点滅する誼

心情重なり合う紙切手を貼り飛ばそう

雲と交わり暗い地面の壺を蹴る

水汲む手に泡吐くひとつひとつが月

髪と岩肌絡まるその図形を見ている

枯れ葉握り潰されてはらはらと古参

龍が見えてはならない川辺に転がる靴

生肉をぶら下げていつまでも港

杖がないから這う氷散らかる紙の上

自転車複写されて塗り潰された砂漠へ

兎区切る俎板の周波数が合う

古い石が真っ二つに片側セレモニー